ツェルニー30番の前に定番教材でスキルアップ!ル・クーペ『ピアノの練習ラジリテー』

音友ラジリテーのイメージピアノ練習曲 初級
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こんにちは、TeeJayです。ツェルニー30番に入る前にどんな教材を使えばよいか迷ったことはありませんか?今回は導入教材を終えてル・クーペ『ピアノの練習ABC(ピアノのアルファベット)』で勉強した方の多くが次の教材に選ぶ『ピアノの練習ラジリテー』の特徴についてご紹介します。

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『ピアノの練習ラジリテー』

ピアノの練習ラジリテーのイメージ
『ピアノの練習ラジリテー』(音楽之友社)
ピアノの練習ラジリテのイメージ
『ピアノの練習ラジリテ』(全音楽譜出版社

『ピアノの練習ラジリテー』はパリ音楽院で学び、第2次世界大戦のために日本に帰国していたピアニストの安川加寿子氏が、戦後間もない時期に『メトードローズ』『ピアノの練習ABC』と共に日本に紹介しました。(『ラジリテー』の日本初版は1953年)バイエルやツェルニーなどドイツ系のピアノ教本が主流だった当時、フランス系の教本は新鮮でした。

安川加寿子氏は『ピアノの練習ABC』の序文で「この”ピアノの練習ABC”が終了しましたら、次の課程として同じ著者による教則本”L’AGILITE”ーラジリテ(敏活、軽快)を勉強しなさい。”L’AGILITE”を終ってから、”ツェルニー30番”に入ると、ピアノの進歩がたいへん容易になります。」と助言しているので、『ピアノの練習ABC』で学んだ多くの学習者が『ラジリテー』を経てツェルニー30番に進みます。

音楽之友社から出版されている黄色の表紙の本は通常の楽譜サイズよりも大きく、レッスンかばんや本棚のサイズに合わないこともありますが、大きくて見やすいという方もいます。楽譜の下の方に安川氏による練習に役立つ助言があり、元の楽譜よりテンポが少し遅めの設定です。全音からは『ピアノの練習ラジリテ』が出版されています。

『ピアノの練習ラジリテー』の特徴

ラジリテー24番のイメージ
『ピアノの練習ラジリテー』24番

その1粒を揃えてすばやく弾く練習に効果的L’Agilité(ラジリテ)には”敏捷性”という意味があるように、この練習曲は中級以降に必要な「すばやく弾く」技術を磨くためのものです。スケールを中心に6連符、同音連打、トリル、3・4・5指の強化などのメニューがあります。珍しい5連符の練習もあります。

その2きれいに響く和声。『ピアノの練習ABC』を終えて『ラジリテー』に入ると、機械的な練習が増えたように感じるかもしれません。それは「すばやく弾く」技術向上のために必要なものですが、その中にもきれいに響く和声が取り入れられていて、全体的に軽やかな気持ちで練習できる曲が多いです。

その3ツェルニー30番に楽に進める。『ラジリテー』の25曲でかなりの力がつくので、ツェルニー30番に入った時にむしろ易しいと感じるかもしれません。急いで進めたい場合は、ツェルニーにはないタイプの曲だけ選んで練習してもよいでしょう。逆に『ラジリテー』をしっかり勉強していれば、ツェルニー30番を抜粋にして早めに40番に入ることも可能です。

『ラジリテー』の後に同じくル・クーペの『ツェルニー40番への準備練習』という15曲の練習曲を経てツェルニー40番に進むこともできますが、同じような曲が多いためかあまり使われていません。

練習曲とテンポ:この教本のように技術の習得を目的とした練習曲は、ある程度の速さを保って弾けるようになってこそ、練習曲の目的が達成されます。本格的な中級エチュードの始まりであるツェルニー30番に進む準備として、『ラジリテー』に入ったらメトロノームを使った練習は必須です。指定速度に近づけるよう(全音の楽譜の場合は8〜9割程度で大丈夫)がんばりましょう!

収録曲をYouTubeで聴いてみよう!

『ラジリテー』第2番

(from: nfslafjrhcoai)

『ラジリテー』第12番

(from: Paul Barton)

『ラジリテー』第18番

(from: uedapiano)

『ラジリテー』第24番

(from: 川添雅恵)

いかがでしたか?中級に入る前の大事な時期にしっかりとした教材で学びたいものですね。長年親しまれてきた定番の教材『ピアノの練習ラジリテー』で粒を揃えてすばやく弾く技術を磨いてください。同じ時期に使える別の教材として、ル・クーペより少し先輩のルモアーヌ『こどものための50の練習曲』もありますので、参考にしてみてくださいね。

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楽譜はこちらから

ル・クーペのイメージ

フェリクス・ル・クーペ(Félix Le Couppey, 1811-1887)はフランスの音楽教師、ピアニスト、作曲家です。パリに生まれ、パリ国立音楽院でヴィクトル・ドゥルランに師事し、17歳の頃には和声学の助教授になっていました。のちに同音楽院の教授に就任し、亡くなる1年ほど前までピアノ教育者として指導にあたるかたわら多数のピアノ教本を出版し、ピアノ教育界に多大の貢献をしました。

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